不登校の子の父親である公認心理師が語るブログ

不登校の我が子の出来事を、父親かつ教育現場で働く公認心理師の立場からお話します

なんとか週1回登校しています

背水の陣の心境で臨んだ期末試験。なんとか受けることができました。しかし、課題を行うことでやっと成績がつけられる科目もあります。

本人曰く「課題はいつまであるのかな~?」

というか、課題はやらないと終わらないんですよー。

「学校の先生からは『成績をつけなければならないので、8月中には課題と夏休み登校を終わらせないとならない』と言われているよ」と我が子には話しました。

 

期末試験後の三者面談で夏休みの登校日を確認したので、そこに登校し、自宅での課題をこなすことでなんとか単位はもらえそうです。

 

しかし、このままで卒業することはできません。

先生との二者面談で話をしたのですが、当然このまま週1回登校しているのでは卒業はできないとはっきり確認できました。それはそうです。

学校としては2年生になったらもっと登校できるようになり、3年生には毎日登校できるようになり、そして大学や専門学校に進学するなり就職なりしてほしい。ということなのです。

専門学校や仕事では、毎日登校通勤することは必須です。だから、この学校での3年間で徐々にそうできるようにしてほしい、という方針なのだそうです。

ごまかして単位をとって卒業したとしても、次に繋がらない。

親としては何とか高卒の資格だけでも取ってくれれば、次に繋がるのではと「期待」してしまうのですが、それは「課題」の先送りにすぎませんよね。

せっかく「不登校」への理解のある学校に通えているのですから、そこで成長して欲しいです。

もちろん、大学や専門学校に行くことを強いてはならないとも思います。

しかし、我が子は「専門学校でCGの勉強をしてゲームの作成に関わりたい」という意志を持っている以上、それを実現するための過程を「我が子なりに」進んでいかなければなりません。

専修学校の高等課程も3年でなく4年あるいは5年かかっても仕方がないとは思っています。

ただ、気になるのは5年かかっても卒業できなかった場合です。

当然、それは頭をよぎります。

専修学校は高校ではないので、そこで習得した単位が通信制高校でも通用するかも気になります。単位が通用しないとなると、今の専修学校で5年かかって中退して、仮に通信制高校に入っても一からの開始となり、かなりしんどいです。

もし、通信制高校専修学校の単位が認められるなら、今通学している専修学校を中退しても、未習得分を学ぶだけで済むからです。

しかし、そうしてギリギリ通信制高校を卒業しても、専門学校に毎日登校することは不可能ですけどね...

でも、親としては、少しでも「希望」を持っていたいですよね。

我が子の場合は「専門学校でCGを学びたい」という意志があるので、そこを前提にして会話が成り立ちますが、「どうしたいのか分からない」という不登校の子もいると思います。そうすると「とりあえず高校卒業の資格はとっておこう。そうすれば何かしたいと思った時に、選択肢が広がるから」と言うのではないでしょうか。事実、我が子にもそう言っていました。現実の社会で日々働き、生きている大人としては、高卒という資格があるかどうかで「選択肢」が大きく異なることを知っています。だから、「せめても高卒を」と不登校児の親は願います。私もそうです。「高卒の資格を取ったからといっても、その先に『進む』こととは別だ」と分かっていてもです。

 

学校の先生の面談で感じたのは、この学校の方針は「間違ってはいないな」ということです。卒業のみを目的にするのではなく、その「過程」をこそ大切にする。

私に大切なことを思い起こさせてくれました。

 

我が子はそれでも、週1回でも登校しているのですから、我が子なりに「進んで」います。それを認めてあげましょう。