不登校の子の父親である公認心理師が語るブログ

不登校の我が子の出来事を、父親かつ教育現場で働く公認心理師の立場からお話します

不登校児のきょうだいはどうなの?(自分はそこまでではない)

不登校の我が子の下にもきょうだいがおります。

上の子が不登校を開始したとき、下の子は小4。下の子は小4の先生との相性はよかったようで、ほとんど問題なく過ごしました。夏休みの宿題も最も順調に進めた学年だったと思います。

しかし、小5になって担任の先生が変わり、いい先生なのですが、なんだかいまいちな感じになってきてしまいました。理由は、小学校の教育方針の変更です。下の子の行く小学校は共通テストで下位の方にずっと位置してきたため、学力向上を教育目標に掲げたようなのです。そのため、5年生になると、期末テストが実施され、学年順位が個別に通知されるのです。まあ、私のころのように成績順に名前が張り出されないだけましですが。私の時は、成績上位者のみがは張り出されていましたね。

ともあれ、期末テストに向けた自己学習をするように指導され、プラス宿題と、家に帰ってからも結構勉強しなければならない感じになりました。

これが、下の子にとってはかなりのストレスで、結構イライラしていましたね~。

そんなに勉強するのが嫌ならしなくていいのに。そう思い「嫌ならしなくてもいいじゃん」とパパが言うと「ダメなの!」と怒られてしまうのですよ。先生から言われたことは「きちんとやらないと気が済まない」のです。なので、宿題も期末テストの勉強もするので、結果、期末テストの成績はとても優秀なのではあります。

しかし、その結果には満足しているようですが、じゃあ「いい高校大学に行く!」という意欲にはつながりません。むしろ、良い成績をとれて「ホッとした」という感じですね。

宿題をやるのも「嫌々」なので、かなり時間がかかります。そのせいもあってか、なくてもか、時々、朝、微妙に体調を崩すことが出てきました。微熱がある、特に「体がだるい」という訴えですね。これは、精神的なものから生じているものでしょう。

なので、下の子がそうした訴えをした日は、無理に登校させることはせず、休ませてあげるように夫婦で話し合いました。

実際、それで学校を休むと、すぐ元気になって、好きなTVゲームをしたりして、楽しんでいます。まあ、それはそれで「心の健康のためには必要で大切なこと」と思っています。

そんなように、学校を休むことがちょこちょこ起きるようになったある日、妻が、下の子にこう言ったそうです。

「本当に学校に行くのがつらかったら、行かなくてもいいんだよ」(妻)

すると、こんな返事が返ってきたそうです。

「自分はそこまでではない」(下の子)

 

そうですか~

下の子は上の子の不登校をどのように認識し、心に消化していたのかな?と気になっていたのですが。

ある意味、きょうだいの不登校を冷静に受け止めていたのですね。

また、不登校になる心の状況もある程度、把握しているのかなとも思いました。そこと比較して、まだ「自分はそこまで至っていない」という判断をしている、ということなのでしょうか。

十分に下の子の心を理解できたわけではないのですが、下の子なりに上の子の不登校を相対的に認識し、上の子は上の子、自分は自分、と結構しっかり考えているのだなと感心しました。