不登校の子の父親である公認心理師が語るブログ

不登校の我が子の出来事を、父親かつ教育現場で働く公認心理師の立場からお話します

夏休みも登校する

専修学校高等課程の我が子。週1回の登校を頑張って続けてきました。

とは言っても、週1回の通学だけでは単位の習得は厳しいです。そのため補講を夏休み中にも受けることになりました。

週1回の登校ではあるので、前日になると「いやだあー」と言いながら、なんとか通っています。しかし、十分には課題をこなしていないようで、家でも課題をしないとならないかも...という状態です。

しかし、「家に学校のものを持ち込みたくない」(本人弁)なので、結構ぎりぎりです。持って帰らないで済むくらい、学校で課題をこなすのかしないのですが…

 

これも、状況を本人に説明し、最終的には本人に判断させるしかありません。

担任の先生にも、あとどれだけの課題をする必要があるのか提示してもらうことにしました。

担任の先生は「一度に提示してしまうと嫌になってしまうのではないか」と躊躇していたようですが、でも、このまま過ごして「ダメでした」というのは最悪でしょう。

あくまでも本人の意志でそうなったらなともあれ、分からないままダメになるというのは納得しがたいと思われます。

課題を一度に提示されて「嫌になったなら」それまでです。どのみち単位はとれないのですから。

 

我が子に「おまかせする」のは大変ですよね。私はどうもついつい「先回り」して子どもの前の石をどかそうとしてしまうようです。「子どもにおまかせ」というのは、親にとっても「しんどい」ことですね。

なんとか週1回登校しています

背水の陣の心境で臨んだ期末試験。なんとか受けることができました。しかし、課題を行うことでやっと成績がつけられる科目もあります。

本人曰く「課題はいつまであるのかな~?」

というか、課題はやらないと終わらないんですよー。

「学校の先生からは『成績をつけなければならないので、8月中には課題と夏休み登校を終わらせないとならない』と言われているよ」と我が子には話しました。

 

期末試験後の三者面談で夏休みの登校日を確認したので、そこに登校し、自宅での課題をこなすことでなんとか単位はもらえそうです。

 

しかし、このままで卒業することはできません。

先生との二者面談で話をしたのですが、当然このまま週1回登校しているのでは卒業はできないとはっきり確認できました。それはそうです。

学校としては2年生になったらもっと登校できるようになり、3年生には毎日登校できるようになり、そして大学や専門学校に進学するなり就職なりしてほしい。ということなのです。

専門学校や仕事では、毎日登校通勤することは必須です。だから、この学校での3年間で徐々にそうできるようにしてほしい、という方針なのだそうです。

ごまかして単位をとって卒業したとしても、次に繋がらない。

親としては何とか高卒の資格だけでも取ってくれれば、次に繋がるのではと「期待」してしまうのですが、それは「課題」の先送りにすぎませんよね。

せっかく「不登校」への理解のある学校に通えているのですから、そこで成長して欲しいです。

もちろん、大学や専門学校に行くことを強いてはならないとも思います。

しかし、我が子は「専門学校でCGの勉強をしてゲームの作成に関わりたい」という意志を持っている以上、それを実現するための過程を「我が子なりに」進んでいかなければなりません。

専修学校の高等課程も3年でなく4年あるいは5年かかっても仕方がないとは思っています。

ただ、気になるのは5年かかっても卒業できなかった場合です。

当然、それは頭をよぎります。

専修学校は高校ではないので、そこで習得した単位が通信制高校でも通用するかも気になります。単位が通用しないとなると、今の専修学校で5年かかって中退して、仮に通信制高校に入っても一からの開始となり、かなりしんどいです。

もし、通信制高校専修学校の単位が認められるなら、今通学している専修学校を中退しても、未習得分を学ぶだけで済むからです。

しかし、そうしてギリギリ通信制高校を卒業しても、専門学校に毎日登校することは不可能ですけどね...

でも、親としては、少しでも「希望」を持っていたいですよね。

我が子の場合は「専門学校でCGを学びたい」という意志があるので、そこを前提にして会話が成り立ちますが、「どうしたいのか分からない」という不登校の子もいると思います。そうすると「とりあえず高校卒業の資格はとっておこう。そうすれば何かしたいと思った時に、選択肢が広がるから」と言うのではないでしょうか。事実、我が子にもそう言っていました。現実の社会で日々働き、生きている大人としては、高卒という資格があるかどうかで「選択肢」が大きく異なることを知っています。だから、「せめても高卒を」と不登校児の親は願います。私もそうです。「高卒の資格を取ったからといっても、その先に『進む』こととは別だ」と分かっていてもです。

 

学校の先生の面談で感じたのは、この学校の方針は「間違ってはいないな」ということです。卒業のみを目的にするのではなく、その「過程」をこそ大切にする。

私に大切なことを思い起こさせてくれました。

 

我が子はそれでも、週1回でも登校しているのですから、我が子なりに「進んで」います。それを認めてあげましょう。

 

期末試験は受けられた

専修学校になんとか週1回通っている我が子。

なんとか、期末試験を受けることができました。

 

かなり、かなーり、しんどかったようです。

行かなければならない日の前日、夜遅く「明日、というか今日、学校に行くのめっちゃつらいんだけど」と訴えに来ておりました。

「どうにかしなければならないのは自分だ」ということは、本人もよく分かっているようです。でも、つらい気持ちを「聞いて欲しい」「受け止めて欲しい」のですよね。

「受け止める」のも大変ですけど...

 

試験当日もちょっと遅刻してしまいましたが、最後まで期末試験を受けたそうです。

ものすごく頑張ったのだろうな!

CGを学ぶために専門学校に行きたい。そのためには高卒同等資格をとらなければならない。だから...という気持ちで頑張ったようです。

 

自分が目標とする事を実現する(手に入れる)ためには、何かかしら「向き合ったり」「乗越えたり」しなければならない事が起こります。「向き合うこと」や「乗越えようとすること」はとても大変なことです。それは子ども一人一人、内容も、大変さも、違います。私たちにできるのは、「向き合おう」「乗越えよう」としている子どもに寄り添ってあげることだけです。「先に乗越えて引き上げること」ではないし、「壁を壊してあげること」でもありません。「向き合おう」「乗越えよう」とする子の「大変さ」を受け止めてあげ、心を支えてあげることしかできません。

 

すごく、頑張ったね。

 

 

とりあえず登校しています

不登校の我が子ですが、何とか週1回、登校しております。

「学校が嫌」ということです。

期末試験もあるので、イヤイヤながらも通っています。

 

中学校の相談室は、自分が行きたい日に、行きたい時間に、居たいだけいればよかったのですが、「期末試験を受けなければならない」となると「~したい時にする」わけにはいかなくなります。

それが、我が子にはストレスなのでしょう。

同じ週1回の登校でも、期末試験うんぬん前と期末試験に向けてでは、かなり大変そうになっています。

 

きっと、このあたりに我が子が向き合わなければならない、越えなければならない「なにか(現代社会で生きていくための課題)」があるのでしょう。

 

でも、これは「他者」が教えられるものではありません。

自分で気が付いて、向き合っていくことでしか、越えることはできません。そうなるために、少しサポートすることはできるでしょうが、待つことしかできない。

 

待つこと...

「いつまで待てばいいの...」つらい親の気持ちも、もちろん感じています。

でも、待つしかない。

 

あとは、上手に向き合わせながら、支えることのできる存在、心理師がサポートできる場合もあるかもしれません。

人と会うのが怖い

不登校の我が子。なんとか週1回専修学校に行くということを続けています。

ちょっと顔を出すだけと行って、少しデッサンの授業を受けて帰ってきたりしています。デッサンは楽しいみたいで、一所懸命取り組んでいるようです。

 

さて、そうとうはいえ、学校ですから単位習得のために期末試験を受けなければなりません。補習としての課題を行うことでなんとか試験は受けられるとのことですが…

しかし、これが我が子にはプレッシャーになったようです。

これまでは自分の行けるときに学校に行っていたのですが、「試験のために、登校『しなければならない』」となったことで、ストレスが加わってしまったのかと思っています。「しなければならない」というのはストレスですよね。

 

これまで週1回の登校ですから、積み残した課題もそれなりにあり(結構割り引いてくれています)、週1回の登校では課題がやりきれなさそう。そこで、連日登校しようと試みたのですが…

行けませんでした。

では、課題を持って帰ってきて家でやるのは…

「学校のものが部屋にあるのが嫌だ」というので無理...

八方塞がりですね。これは。

 

頑張って週にもっと登校するか、課題を家でするか、単位習得をあきらめるか、の三択だということ、どうするかは自分で決めるしかないということを、諭して伝えました。

 

我が子は、何度もパパの所に話に来て

「人と会うのが怖い」

「電車に乗るのが嫌だ」

など、学校に行けないことの「理由」を見つけてはパパに報告しに来ました。

 

これに対しては「受け止めてあげること」はできますが、「どうすればいいのか」を指示することはできません。自分で決めることだからです。

 

しばらくして、「週1回登校して、できるだけやって、それでも終わらなかったら家に課題を持って帰って、試験までにやる」という結論を持ってきました。

できるかどうかは分かりませんが、そうさせてみることにしました。

いろいろ調べたけど、今の学校に行く

今年の4月に高等専修学校に進学したばかりの我が子(不登校児です)。

「自分のやりたい事を学べない」ということで、学校を辞めようかなと言っていたのですが…

 

子どもは自分なりにいろいろ調べたところ、通信高校は家で勉強をしないといけないので、それは自分には向かないとのことでした。

「家では勉強したくない(絵やイラストを描くのはいい)」

「家では勉強したくないから、通信高校は…やっぱりやめておこうと思う」

「今の専門学校なら授業の単位がちょっと『ゆるい』ということなので、今の学校で高卒の資格を取ろうと思う」

ということでした。

 

とりあえず、今の高等専修学校は「不登校児を対象としたコース」があるので、最初の1年はおおらかに対応してくれるのです。

「せっかく心を新しくして期待して学校に来たのだから、進級させてあげたい」と先生方は考えてくれているのです。進級できたことで自信をもって、学校にもっと来れるようになれるといいなと、配慮してくれているのです。

 

そこに甘えている状態ですが、まずは自分の意志で学校に通う、ということが大切かなと思っています。

 

そんなやり取りの翌日から、週に1回は登校しています。自分で「最低でも週に1回は学校に行く」と決めたようです。

まずはそこからですね。

温かく見守りましょう。

 

学校を辞めようと思う

不登校の我が子。GW明け、とりあえず学校に行くと言っておりましたが、結局休んでしまったようです。

GW前にデッサンを学んできたので、その時に書いたデッサン帳を持って帰ってきたのですが、どうもそれが気になって仕方がないようなのです。

「学校のものが部屋にあると、捨ててしまいたくなる!」と言うのですね。

まあ、その気持ちも分かりますが、ではなぜ持ち帰ってきたのか? と思っちゃいますが… まあ、何か理由があったのでしょう。

 

そういうこともあり、「とりあえず学校に行って、デッサン帳を返して帰ってくる」と言っていたのですが…

寝坊して気が付いたら昼前...なので行くのやめたとのことでした。

 

その夜、突如リビングに来て、

「学校辞めようと思う」(我が子)

「なぜ?」(妻)

「学校は美大を目指すための授業で、もっと基礎的なデッサンが学べないから。デッサンは美術教室みたいなところで勉強したい」(我が子)

「でも、高校卒業していないと専門学校に行けないよ」(妻)

「うーん」(我が子)

「通信教育とかもあるけどね」(妻)

「それそれ、通信で高校卒業の資格をとって、デッサンは美術教室で鍛えて」(我が子)

「まあ、自分で調べて考えてごらん」(妻)

 

ということで、子ども自身に調べさせて、考えさせることにしました。

 

「美術教室についても直接行って、やりたいことが学べるのか確認した方がいいよ」(パパ)

 

さて、どうなるのでしょうか。

かなり、早計な感がありましたが、そこの指摘はしないでおきました。

本人がしっかりと納得するように、しっかり下調べをするようには促しましたが、子どもにおまかせすることにしました。