不登校の子の父親である公認心理師が語るブログ

不登校の我が子の出来事を、父親かつ教育現場で働く公認心理師の立場からお話します

登校2日でお休みしまーす

不登校の我が子。専修学校高等課程に入学しました。

入学式はかなり元気に参加しました。入学式の表情も余裕を感じ、中学校の入学式で感じた「曇り」「嫌だ!」という感じはありませんでした。

翌日はガイダンス。朝もしっかり起きてきて、無事に終えてきました。2日目からは朝は母親と一緒に家を出て、帰りは一人で帰ってきました。

しかし、家に帰ってくると、「頭がクラクラする」とのことです。いきなり頑張ったから「頭が疲れてしまった」のかなと思います。本人は「電車がつらい」との訴えです。

「以前、友だちと電車で遊びに行ったときも、帰ってきたら頭が痛くてクラクラしたんだ」とのことです。確かに、電車に慣れていませんし、多刺激は我が子にとってつらいのだと想像できます。

物事に「注意」を向ける機能には、多くの刺激の中から目的とする重要な刺激のみを抽出し、そこに意識を向け続けるという大切な役割があります。

注意欠如・多動症の場合、注意が逸れやすいという側面が目立ちます。しかし、子どもによっては多刺激から大切な情報だけに注意を向けるという機能に難があり、多刺激を受け続けると「頭が疲労してしまう」ということがみられます。

多刺激に弱いというと自閉スペクトラム症の子どもをまず思い起こしますが、注意欠如症の子どもにも、多刺激に弱い子どもがいます。

 

我が子は保育園くらいまではショッピングモールに親子で出かけていましたが、小学生くらいからは「人が多くて疲れるから行かない」と言って、出かけないことがほとんどでした。これも、多刺激に弱いことが要因の一つにあったのかもしれません。

 

ともあれ、翌日どうするかは、「明日になってみないとわからない」と本人も言うように、翌日考えることにしました。

「おそらく行かないだろうね」と妻とは話していましたが、「また不登校が始まるのかな~」と思うと、胸がちょっと締め付けられる感じがしました。

 

さて翌日、「頭が痛いので学校は休みたい」とのことです。まあー、予想通りです。

ただ、かつて不登校児だった私の教え子から、「勉強だけはしておけばよかった」と聞くこともありました。

なので、「専修学校を卒業して、専門学校に入学できるようになっておくことは、あなたの人生にとって大切なことだよ」ということは話しました。そこは本人も十分にわかっているのでした。だけど、「頭がクラクラする」「電車が苦手だ」という訴えでした。

ならば、休みましょう。いいよ、休もうよ。

「そうか。行けるときに行けばいいよ」「1年生を2回やったっていいんだよ」と話しました。我が子は涙を流して聞いていました。

 

10時を過ぎると元気になっていました。

「8時を過ぎたくらいから、頭が痛いのがなくなって元気になったー」と元気にYoutubeを見ていました。

「それはよかった~。笑顔でいられることが、パパにとって一番うれしいことだよ」と話しました。

 

そうです。子どもが笑顔でいられること。これはとっても大切なことです。それを犠牲にしてまで「させなければならないこと」があるのでしょうか。