不登校の子の父親である公認心理師が語るブログ

不登校の我が子の出来事を、父親かつ教育現場で働く公認心理師の立場からお話します

卒業式は参加しません!不登校児だけの卒業式も結構です。

不登校をしている我が子。2人いるのでどちらの話かというと、上の子です。

中学校を卒業するのですが、卒業式にはもちろん参加しません。

 

ほとんどの不登校生徒は正規の卒業式に参加しないので、学校としては卒業証書をどうにかして授与しなければなりません。

学校の提案は「不登校の生徒だけで第2部という形で、卒業式の会場で卒業式をします(保護者にも参列してもらう)」というものでした。

 

不登校の我が子、この案に「かなーり後ろ向き」です。

それはそうですよね。不登校児だけ集めた催し物に登校できるくらいなら、普通に登校しているのでは?

もちろん、いじめなどが原因で不登校になってしまった子には、しっかりとした卒業式をしてあげるということで、大切なことと思います。

 

じゃあ、我が子は?

「嫌です」と担任の先生に伝えたそうです。

「相談室に行ったら、『卒業式の後に行う、卒業証書授与式に来られるかい?』と聞かれたので、『いえ、結構です』と返事しておいた。」(本人談)

 

ということで、卒業式第2部にも参加しないので、同じクラスで不登校の子(相談室には登校していないが担任の先生と1対1で週何回かお話ししている生徒さん)と2人で、校長室で卒業証書を受け取ることになりました。

 

我が子は制服が嫌いなのですが、ここは我慢するとのこと。

保護者の私はスーツ?どうする?

我が子に「パパはスーツ着た方がいいと思う?」と尋ねたら、「着なくていいんじゃない」という返事。

私もそう思っていたので、地味目の服で(スーツではないが襟付きとズボン)で付き添いました。

 

そうしたら、結構きちんとするのね。

校長先生以外にも担任の先生と(ここまでは当然でしょう)、もう一人の先生が参列。そして、「令和3年度卒業証書授与式を執り行います」と宣言もあって、「おおー」と予想外でした。

そうなんですね。校長室に「トントン」とノックして入って、「おめでとう。よくがんばりました」とか言われて、卒業証書をサッと受け取って帰るイメージだったので、我が子も私もちょっと面食らいました。

我が子が心配していた校長先生の話は特になく、一言で、担任の先生ともちょっと話し、お礼を伝えて帰宅しました。

 

帰宅中、

不登校を貫ききりましたね。お疲れ様でした。」(パパ)

「やったー、清々したー! これで解放される。」(我が子)

 

そうかー、何か大きなもの(「中学校に行かねばならない」というステレオタイプ)から受ける圧力を感じ続けていたんだなと、しみじみ思いました。

大変だったね。不登校するのだって大変なんですよね。よく頑張りました。

 

さあ、これからは専修学校です。