不登校の子の父親である公認心理師が語るブログ

不登校の我が子の出来事を、父親かつ教育現場で働く公認心理師の立場からお話します

やっぱり朝は苦手(夜に「自分は何者か」思慮する)

不登校の我が子。やっぱり朝はちょっと苦手なようです。

しかし、たまに朝早く起きてゲームしている時もあるので、必ずしもではないのですが。

朝が弱いというと、起立性調節障害が思い起こされます。

今思い返すと、私も小学校~成人後まで起立性調節障害でした。寝つきが悪い事(夜中になるまで何度も目を覚ます)も大きく影響していたとは思いますが、朝が起きられないのです。また、風呂に入っていると立ちくらみをしてしゃがみこんだり、悪いときは倒れたりしていました。しゃがみこんでいるところから、立ち上がると「あっ、やばい」と頭から血の気が引いていく感覚が分かり(あるいは予感でき)、そのまま一瞬気を失うことはしばしばでした。小学校はほぼ毎日遅刻、中学校はぎりぎり、高校はほぼ毎日遅刻でした。高校は遅刻が過ぎて単位取得に引っ掛かり、特別な配慮でなんとか卒業できました(ふぅ~)。

 

不登校の我が子は、やはり寝つきが悪いです。夜中にも頻繁に目を覚まし、トイレに行ったりしています。我が子が目を覚ますのは、中1~2年はとても多かったですね。1晩に4~5回はトイレに行っていたと思います。中3になると少なくなりましたが、昨日は頻回にトイレに起き、挙句の果てには猫を撫でて布団に戻ったりしていた様子です。

 

私はいろいろと考え事をしてしまって、眠れない事が多かったです。

小学校低学年の頃は学校に行きたくなかったこともあり、朝起きられなかったです。そのため、集団登校の班は私を置いて出発することが当たり前になっていました。

中学校はストレスがとても高かったのですが、なんとか遅刻はしなかったです。遅刻して行く勇気がなかったとも言えます。遅刻すると不良たちに目を付けられるので…

高校は楽しかったのに遅刻していました。遠方になるので、7時には家を出ないとならなかったのがとても辛かったです。

 

我が子はどうなのでしょうか。なんとなくする会話から察するに、寝つきにいろんなことを考えたりしている様子です。考えてしまうんですよね。

何を考えているかというと、「いろいろ」だそうです。ゲームソフト「ゼルダの伝説」の設定に対する考察や、自分が書いている小説のストーリー、もちろん「自分について」、考えているようです。

最近は、「自分は何者か」というアイデンティティについて思考を深めているようです。メジャーな道ではない「不登校」をしているので、より「自分」について考えることになるように思います。

 

Erikson,E.H.は人格発達理論で「12~22歳の青年期」の心理社会的課題として「アイデンティティ(自我同一性)」の確立があると述べています。

「『自分は何者か』『自分のめざす道は何か』『自分の人生の目的は何か』『自分の存在意義は何か』など、自己を社会の中に位置づける問いかけに対して、肯定的かつ確信的に回答できることがアイデンティティの確立を示す重要な要素である」(有斐閣心理学辞典)とされています。

 

不登校の子こそ、このアイデンティティの確立に対する支援が大切なのだと感じます。

ちょっと、起立性調節障害からアイデンティティに話しが逸れてしまいました。

ともあれ、起立性調節障害には気分の影響は大きいと思われますし、不安や悩みから夜眠れていないことの影響もあると思います。その意味でも、その子の心に寄り添うことはとても大切です。