不登校の子の父親である公認心理師が語るブログ

不登校の我が子の出来事を、父親かつ教育現場で働く公認心理師の立場からお話します

ついに学校見学当日を迎える

ついに、学校見学の当日が来ました。

10時に約束しているので、いつも通りに起床しておけば大丈夫です。

ちゃんと起きるだろうか、寝たままにならないだろうか、と気を揉んでいました。

 

さて、実際は。

緊張はしているようですが、さっさと準備をして、当たり前に「行くよ」という感じでした。その様子を見たパパはかなりホッっとしました。

準備を済ませて、車で出発。渋滞を考慮したつもりでしたが、予想より混んでいて、10時ピッタリに到着!「ふぅー、よかった」

それほど大きくはない建物の、専修学校の入り口ドアを開けると、担当の先生が玄関で待ってくれていました。お待たせしなくてよかった~

 

土曜日で生徒がいないということなので、とても静かです。

会議室のようなところに案内されて、さあ個別相談の始まりです。

まず、先生から「どのコースが希望なのかな?」と質問。

我が子は「自分が答えていいの?」という表情を私を見るので、目で「いいよ」を返答。

 

「はい。CGコースを希望しています。」(我が子)

「そうですか。美術コースは厳しいよ。朝から晩まで絵を描き続ける感じになります。美大を目指すコースなので、美大受験の予備校にも行くことが義務付けられるし、予備校から帰っても絵を描いて練習して、という感じですね。美大受験にはある程度の英語や国語の試験知識も必要になるので、その勉強もしなくてはならなくなるよ。どうだろう、大丈夫かな?」(担当の先生)

と言う感じで、美術コースは「相当に厳しい」という話を伺いました。なるほど、専門学校の教員でもある私は、理解できました。本当に大変なのだと思います。その覚悟と、能力がないと入学も厳しいし、続けられないよ、とアドバイスをしてくれているのです。

 

我が子の様子をみると、「うーん、ちょっと無理かな~」という表情です。

ちょうど担当の先生が呼ばれて中座したので、我が子と緊急ミーティング。

「どうだろう美術コース?」(パパ)

「いや、ちょっと無理だと思う。」(我が子)

不登校の子を対象としたコースがあるのも知っている?」(パパ)

「うん」(我が子)

「授業の半分は好きなことを勉強できるから、CGも学べるのじゃないかな?」(パパ)

「うん、そのコースを考えようかな。」(我が子)

我が子は、「話し手」の意図をきちんと読み取ることができるのだなと、改めて認識しました。

 

そうして、担当の先生が戻ってきました。

「先程は、一方的に話してしまって申し訳ありません。どうですか?」(担当の先生)

「美術コースは難しいと思いました。こっちのコース(不登校の生徒を受け入れているコース)がいいのかなと思います。」(我が子)

「(わかっていただけましたか、という感じで)そうですか!」(担当の先生)

「このコースの場合、大学入学資格は得られるのでしょうか?」(パパ)

「大丈夫です。得られます。卒業さえしていただければ大丈夫です。」(担当の先生)

「選択授業ではCGを学びたいということであれば、学べるのでしょうか?」(パパ)

「もちろん学べますが、CGを描くにもデッサンは基本なんです。CGだけ、というのは難しいですが、そのための技能を学ぶ授業は専任の教員がいるので、できますよ。CGだけでなく、デッサンとかも学ぶ必要がありますが、大丈夫かな?」(担任の先生)

「はい、がんばります。将来、背景とかでもいいのでCGを描く仕事をしたいと思っています。」(我が子)

「そうとなると、専門学校にも行く必要がありますね。専門学校にも良し悪しがあるので、今ははっきりとは言えませんが、入学した後、進学するときには、どの専門学校がいいのかアドバイスできます。(なんとなく、どこの専門学校か匂わせて)そこの専門学校だと、卒業後、引く手あまたです。」(担当の先生)

「そうなんですね。そのためにも大学入学資格が欲しくて、このコースでは不登校の子への配慮もしてくださるということで。」(パパ)

「まずは、学校に来ることから慣れてもらって。開始時間も遅めにしているので、ちょっとずつね。」(担当の先生)

などなど。。。

 

「よかったら、一度、授業を体験してみませんか?」(担当の先生)

「したいです。」(我が子)

 

ということで、今度は、授業を体験することになりました。

 

きっと、専修学校の担当の先生は、我が子が不登校ということで、まずは不登校の子を対象としたコースを勧めたかったのだと思われます。

その意味で、結構すんなりと親子とも納得して、そのコースに希望変更したのはよかったのでしょう。

つまり、「そのコースで求めている生徒」と「我が子」がある程度マッチしていると、担当の先生は判断したのかなと思われます。

 

少し、進学という目標に近づいた気がした一日でした。