不登校の子の父親である公認心理師が語るブログ

不登校の我が子の出来事を、父親かつ教育現場で働く公認心理師の立場からお話します

成績表がオール1に

話がちょっと前後してしまうのですが。

不登校の我が子が、ボチボチと相談室登校+部活を始めると、登校していることになるのですね。

相談室に出席表のようなものがあり、そこに生徒が氏名と時間を記入してから入室するルールになっているようで、そこに名前を書くと登校したことになる仕組みなのです。

すると、これまで登校すらしていなかったので、成績表は評価不能だったのですが、すべての教科に「1」が付きました。

おおー、いいんだかどうだか。

「評価不能よりオール1の方が、グサッと来ません?」と夫婦のやり取り。まあ、本人はほとんど気にしていないそぶりなので、話題にはしませんでした。

 

まあ、評価が「できません」から、評価「できました」、だけど最低ランクの「1」です。

ということなので、レベルアップしたといえばしたですね。

もちろん、親としては「どうでもいいこと」です。

それよりも、自分のペースでも、ちょこちょことでしかありませんが、学校に行っていること。家族以外の他者との交流をしていること。これがうれしいのです。

まあ、「オール1」にはびっくりしましたけどね。ある意味、縦にすべて「1」が並んでいる様は、きれいでした。うん。

 

また、その成績表は我が子本人が持って帰ってきました。これまでは、担任の先生に呼び出されて親(ほとんど私、妻はそれがストレスだと言うので)が取りに行っていたのですが、本人が持って帰ってきたので「はて?」。

我が子に聞いてみると、相談室に行くと、相談室の先生から担任の先生に連絡が行き、担任の先生がちょこちょこと顔を出してくれるそうなんです。我が子は担任の先生が嫌いではないので、ちょっと嬉しい様子でした。

担任の先生は、「無理に学校に来なくていい」「学校に行かないという選択肢だってある」、それよりも、その子の「人としての成長」をこそ大切にする、という先生でした。その、不登校の生徒に「ストレスを与えず」むしろ「学校に来れたことをほめてくれる」態度が、我が子にとって少なからずの影響を与えていたと思います。

 

ある意味、「オール1」の成績表をもらっても、動揺しないといういこと。

私たち親子の目標は「学校に行けばいい」ということではありません。これから、本人である我が子が、生きていくための心のエネルギーを蓄積し、どのように「生きていくのか」という指標で考えており、その手段として「相談室登校」があるのです。

そのことを、担任の先生も校長先生も理解してくれていること。

このことは、大切であったと思っています。

 

だから、「オール1」もOKでーす。