不登校の子の父親である公認心理師が語るブログ

不登校の我が子の出来事を、父親かつ教育現場で働く公認心理師の立場からお話します

基本的信頼

基本的信頼はE.H.Eriksonが提唱したライフサイクル論に含まれる概念です。人の発達を8段階に分けて、乳児期(0~1歳半)に達成すべき課題を基本的信頼としています。

乳児が信頼できる養育者から養育されることで、自分や他者を信頼できるようになる。この課題に成功することで希望を抱くことができる、というものです。

我が子はすでに中学生ですから、基本的信頼という発達課題が求められる年齢ではありません。しかし、その子が、とても辛い心理状態になったとき、頼りにするのは昔(以前の発達段階で)獲得した発達課題です。

布団を頭からかぶってしまうほど、自分の心を守りたくなっている事態は、かなり辛い心理状態となっていると思います。そんな時こそ、養育者の庇護によって、その子の「自分に対する希望」「生きていけるという希望」を守ってあげなくてはならないと思います。

自分が生きていけるという希望があれば、生きていける。