不登校の子の父親である公認心理師が語るブログ

不登校の我が子の出来事を、父親かつ教育現場で働く公認心理師の立場からお話します

2021-03-01から1ヶ月間の記事一覧

それでも外の世界とつながって欲しい

フリースクールへの促しがひと段落しましたが、やはり、親としては少しでも外の世界とつながっていて欲しいと願う。 そこで、母親である妻が見つけてきたのが、田んぼを借りて稲を育てるというもの。NPO団体が主催しているもので、田んぼの一部を各家族が少…

子どもはどんな生活をしてるのか

さて、学校にも、相談室にも、フリースクールにも行かない。となった我が子。 どんな日常になったかというと、 6:45 起床 7:30 朝食 8:00~ youtube鑑賞、TVゲーム 12:00 昼食 13:00~ youtube鑑賞、TVゲーム 19:00 夕食 以降のyoutube+TVゲームは禁止 9:30 …

期待するとがっかりする

フリースクールの見学ができなかった日。 仕事から帰ってきた母親である妻が、「どうだった」と私に尋ねました。 「うん、行かなかったよ。駅まで歩いては行ったけどね。」(私) 「まあそうだろうと思った。それでも、駅までは行ったんだね。」(妻) 「う…

子どもこそ、不登校であることに劣等感や罪悪感を感じている

フリースクールに結局行かなかった日、近所の方の視線を受け、とても辛そうだった我が子を見て、考えました。 子どもこそ、学校に行かないことを「いけないこと」「ダメなこと」と感じているんだと。 Erikson,E.Hのライフサイクル論によれば、児童期の発達課…

再び、子どもにおまかせ

フリースクールを見学しに行く日がやってきた。 朝、子どもを起こしてご飯を食べる。 「どうだろう。大丈夫かな。あまり刺激しないように『行こう』と言おうかな」と、おっかなびっくりだった。父親である私の声のかけ方ひとつで、子どもの返事の方向性が変…

フリースクールという選択

学校に行かない、相談室にも行かない、部活だけでも行かない、となると、学校に行くのは無理かなあ。という感じになってきます。でも、できれば外部とのつながり、社会との接点を持ってい欲しいと思う。 そうすると、選択肢の一つにあがってくるのが、フリー…

相談室には行かない。部活は?

母親の希望に沿って、スクールカウンセリングや病院にも行った我が子ですが、相談室には行きたくないとのこと。どうも、スクールカウンセラーとは相性がいまいちなようで(妻談)、相談室に行くとスクールカウンセラーが居ると、子どもは思っていたようです…

薬は飲まない!

母親である妻が、我が子を診察させるべく見つけてきた病院は、比較的近くにある総合病院。そこの小児科には、子どもが肺炎で入院した際など、お世話になっている。その病院に、子どもの心療内科を行っている医師がおり、かなり信頼できそうとのこと。 話を聞…

まずは、相談室に登校してみたら、どう?

母親である妻は、我が子がこのままずっと学校に行かなくなり、家にひきこもってしまうことを恐れていた。当たり前の気持ちです。夫として、その妻の恐れの気持ちを否定してはいけない。私だってその気持ちはある。 妻は私に、「あなたは周りに不登校から社会…

ネット依存という言葉への恐怖

親の話し合いは続きながらも、当の我が子は学校に行っていない。 規則正しい生活を遅らせることは、親として絶対に必要という点では、私たち親の間でも合意ができているので、学校に行かない・行かせないにしても、今まで通りに朝起こし、夜寝させるようにし…

「子どもにおまかせ」と妻に伝えてみた

家に帰ると早速、妻に「子どもにおまかせしよう」と伝えてみた。 心理師の先輩の話は時々していたので、なんとなく話はしやすい。 しかし、妻は「でも、その先輩は自分で大検を取って、心理師になっているんでしょう。大学院も出て。そもそも優秀だったんじ…

子どもにおまかせ

我が子が学校にやはり行かなかった月曜日の翌日。火曜日も行かなかった。 誰かに相談したくなった。私が信頼している先輩心理師に相談する。彼は中学校に1度も行かず、大検で大学に行き、大学院を修了している。 私:「実は、私の子どもが学校に行かなくなり…

安全基地であること

安全基地は M.Ainsworthが提唱し、J.Bowlbyの愛着理論でも中心的な考えとなっています。健全な愛着を形成し信頼できる養育者をもった子どもは、養育者を安全基地とした探索活動を活発に行うことができます。 安全基地という考えは、乳児~幼児の研究で明らか…

基本的信頼

基本的信頼はE.H.Eriksonが提唱したライフサイクル論に含まれる概念です。人の発達を8段階に分けて、乳児期(0~1歳半)に達成すべき課題を基本的信頼としています。 乳児が信頼できる養育者から養育されることで、自分や他者を信頼できるようになる。この…

「学校に行きたくない」と言えた勇気を褒めた

「今日は学校に行きたくない」と言った月曜日。我が子は頑として制服を着ようとしなかった。 私たち両親は、必死に説得を試みた。 「どうして行きたくないんだい。」と話し合いをした。 「だって、毎回教室が変わるし、その班も毎回違うし。わからない!」 …

運命の月曜日が来た

金曜日の朝、「学校に行きたくない」と我が子が言い、頭から布団をかぶった。私は「いいよ」と言った。 ついに、次の月曜日の朝が来た。 朝、子どもを起こすのは私の役目だ。なかなか起きないが、頑張って起こす。 朝食をとり、着替える段になって、ついに我…