不登校の子の父親である公認心理師が語るブログ

不登校の我が子の出来事を、父親かつ教育現場で働く公認心理師の立場からお話します

また休んだ、けど...

CGの課題を本人が納得いくまで描くことで登校することができた我が子ですが。

学校としては、徐々に登校時間と登校日数を増やして欲しいとのことです。

それはそうですよね。基本は60%以上の出席で単位取得ですから。不登校児対応のコースなので、1年次は大目に見てもらっている状態です。

週1登校では卒業はできません。

仮に、週1登校のままで卒業しても、その後の専門学校に毎日登校するのは、出来る可能性はもちろんありますが、難しいままであることも予想されます。

できれば、専修学校高等課程(高校レベル)で毎日登校できる状態になっていたい、ということです。

 

なので、我が子にも、

「1年生では週1登校でも単位は好意でもらえるけれども、2年生からは60%は登校しないと単位がもらえないよ」

「それに、本当の専門学校に行ってCGを学ぶとなると毎日学校に行かないとならない」

「だから、3年後には毎日登校できるために、どのようにステップアップしていくか、自分で考えて、具体的に計画をしてごらん」

と話しました。

 

神妙な面持ちで話を聞いていた我が子。どう考え、どう行動してくのでしょうか。

 

そんな話し合いをした数日後、登校予定日となりました。

が、ちょっと「熱がある!?」との訴えが。

確かに37度前後の熱がありましたが、間隔をあけて測ると36度後半。

しかし、平熱より高いし、ちょっと熱っぽい顔。

新型コロナではなさそうですが、体調もいまいちのようなので、結局学校を休ませることに。

 

「あー、今日は学校でやりたいことがあったんだけどなー。でも仕方がないなー」と残念そうなうれしそうな...

 

パパとしては、「自分でどのようにステップアップするか具体的に考えてごらん」という話しをした後の行動なので、できれば登校させたい気持ちがあったのですが、感染対策を踏まえると、登校させるわけにはいかないな、と判断しました。

「これで、また来週『登校したくない』とならなければいいけどなー」と一抹の不安をかかえておりましたが。

 

登校日を体調不良で休んだ翌日、

「来週の火曜日に学校に行く。昨日休んだ替わりの登校をする。」と我が子。

「いろいろプランがあって、学校でしかできないこと(おそらくデッサンなど)があるし、課題もしておかないとな・・・」とのこと。

 

先日、パパと話をしたことに対して、「自分なりに考えて行動し始めているのかな」と思い、ついついちょっと期待してしまいますが、いやいや「子どもにおまかせ」しましょう。

 

登校した

先週の登校日は、課題が終わっていないので行きたくない、ということで行かなかった我が子。

今週は、登校しました。前日にちょっと「ちょっと行きたくないんだよね」くらいの発言はありましたが、スムーズに登校しました。

結局、前日も早めに寝ようとしていましたし。

 

課題のCGもキャラクターの後ろ姿も完成させてうれしそうでした。パパにも見せに来てくれました。確かに、だんだんと上手になっています。

 

当日の朝も、自分から起床して、朝ごはんを食べ、自分から着替えて自分から家を出ていきました。

「課題を渡して直ぐ帰るでいいかな?」ということだったので、とりあえず今回は「いいよ」と応えておきました。

 

しかし、学校の先生としては、登校したら、せめて午前の授業には参加して欲しいようです。それはそうでしょう。というか、毎日授業に出るのが当たり前ですから。とっても、不登校児に配慮してくれいています。

 

これから、少しずつでも、より行けるようになるといいのですが。

どうでしょうか。

 

ともあれ、自分の意志決定で、自己制御のもとで登校したことは、とてもよいことでした。

でも休んでしまいました。

専修学校に通っている我が子。なんとか週1回の登校をしております。

9月になり、2学期が始まり、週1回の登校をしていたのですが。。。

9月の第1週と2週は順調に登校したのですが、3週目に「学校に行きたくない」との訴えが、登校日の前夜にありました。

 

うーん、きましたか。

 

我が子と話をしていると、最初は「なんとなく行きたくないというのは、これまでもあったからな」と思っていました。しかし、それに比べると、かなり強い反応であったので、「今回は無理かな」と感じました。

「今日行かないと来週からも行きにくくなるんじゃないのかな?」と問うと、「うん」と元気のない返事。でも、まあ、そうなったらそうなったでどうしようもないし、「休むということで連絡するね」となりました。

それで話が終わろうかなと思った時、ちょっと気づきました。「そういえば、課題のCG作成をとりあえず終わらせていたけど、『気に入らないから作り直そうかな』と言っていたな」と。

「そういえば課題のCG作り直そうかなと言っていたけど、作り直したの?」(パパ)

「うん、でも間に合わなかった」(我が子)

「全くできていないの?」(パパ)

「キャラクターの前後の絵を作成するのだけど、正面の絵の色つけもできていない」(我が子)

「これから一所懸命にやってみたら?」(パパ)

「絶対に間に合わない」(我が子)

 

そういえば、我が子が中学1年で不登校になった要因の一つに、「課題や準備をし忘れてしまったこと、できなかったこと」があったのです。

ADD(注意欠如)の傾向が強いので、中学になってたくさんの課題や対応すべきことが降りかかり、対応できなくなってしまったのでした。それが、登校したくない要因になっていたな~と思い出したのです。

「パパも専門学校の先生だらかわかるけど、全くやっていないのと、頑張ったけど途中までというのは違うんだよ。『ここまでやったけど時間がなかった』『ここまでやったけどこれ以降どうすればいいかわからない』とか明らかにしてもらえれば、先生もそれに応じて教えてあげたりできるんだよ。」と諭したのですが、受け入れられませんでした。

柔軟性があればもっと楽になれるのだけれども、不登校しないのかもしれないけども。

でも、これも我が子の特性ですから、言って諭そうと思っても無理です。

社会に適応するには、こうした柔軟性(あるいは「まあいいや」という割り切り)が必要なのでしょうが、それを身に着けた方がいいのか、でもどうなんでしょう。

 

ともあれ、今回行きたくないという理由が分かったので、「じゃあ、明日は休もうか。来週には課題を完成させて持っていけるといいね。」と言ってあげました。

 

夜中、我が子がパパの所に「あれから課題のCG作ったから見て」と来ました。

「おおー、見せて見せて」というと、うれしそうに見せに来てくれました。

キャラクター正面の作画と色塗りまで完成させていました。CGを書き始めた頃に比べると、かなり上達してました。

「でも、背面も書かなければならないから明日には間に合わない」と言うことでした。

しかし、明日は行けないという話し合いをした後に、自分の意志でCGの作画に取り組んだということは、とてもよいことです。「これなら大丈夫」と思いました。

「そうだね。すごく頑張ったね。確かにもう夜中だし、背面も作るのは難しいね。じゃあ、頑張ったことも含めて先生に伝えておくから、来週には見せられるといいね」と言ってあげました。すると、満足そうな、ちょっと自信持った面持ちで、自分の部屋に戻っていきました。

 

登校するはずの日に先生に連絡したところ、「きちんと完成させたものを見せたかったのですね」と理解してくれました。

 

さて、来週、我が子は登校するのでしょうか。子ともにおまかせです。

2学期が始まった

夏休みも明け、ついに2学期が始まりました。

とはいっても、我が子は夏休み中も週1回の補講登校をしていたので、登校ペースは変化ないです。2学期になっても、週1回の登校にしようとしているからです。

2学期が始まっての最初の登校はしました。

「ちょっと授業も受けようかな」と言っていたのですが、授業は受けずに課題を提出して帰ってきたようです。しかも、2学期で行う教科(美術以外)の課題も持って帰ってきました。登校して授業を受けなかった分を、家で補うための課題です。

ふーむ。いいんだが、どうながだか。いや、いいんでしょうね。

我が子は週1回の登校をするつもりであり、そのため休んだ分を冬休みになる前から補講課題で穴埋めする。「冬休みは短いので、夏休みのようにはできない」と学校の先生から言われていたので、それを我が子にも伝えておりました。

だから、「ならば冬休みになる前に補講課題をもらっておいて、2学期中にそれをやってしまえば、冬休みに大変にならずに済む」ということなわけです。

学校としても、とりあえず2学期はそれで対応しようということなのでしょう。

自分なりに考えての行動なので、温かく見守ることにしましょう。

家でできる課題をやりきる

夏休みの補講をしている我が子。

本来行く予定だった日の前日にも登校し、2日連続で登校したわけですが。

頑張って課題をこなしてきたようです。立体造形や彩色の課題などがあったようで、これはこれで一所懸命取り組んでいたようです。

それでも、まだ美術系の課題がいくつかあるようで(美術系の専修学校ですからね)、美術の課題を持ち帰ってきました。

その課題も、いつの間にかやっていました。

それで、次週の登校予定日の前日にも登校し、学校に残していた立体造形の課題をしあげたようです。

そして、予定されていた登校日にも登校し、お昼を学校で食べてでも課題を終わらせようとしたそうです。

しかーし、少し残ってしまいました。

8月最後の登校をどうしてもしたくなかったようで、そのためにお昼を学校で食べてでも、課題をすべて終わらせたかったそうです。

「まだあるらしくてさー」と不満げでしたが、本来は毎日登校すべきところを特別にしてもらっているので、強くは言えませんよね。

結局、8月最後の登校予定日には登校しませんでした。

私も先生と面談する予定だったので、私のみ学校に行ったのですが、先生は「えー、来なかったのー」と残念そうでした。「よく頑張ったねーと、褒めようと思ったのにー」との反応でした。

少し残った課題を預かり、家に帰ってから我が子に「学校の先生が『とてもよく頑張ったよ』と褒めていたよ」と伝えると、ちょっと嬉しそうでした。

頑張ったことを認めてもらえることは大切ですよね。

パパが持ち帰った課題も、その日のうちに終わらせてしまいました。

よく頑張りました。

でも、これから2学期が始まります...

 

課題を持ち帰った

不登校の我が子ですが、週1回通学を続けていたために、授業日数が足りず、夏休み中も週1登校の補講をしております。

先日の登校日では、「行きなくない」と言って、どうなることかと思っていましたが、やむを得ず?覚悟を決めて?ともかく、登校しました。

学校の先生から「『お父さんが残りの課題を見てみたい』ということにして、本人に課題を持ち帰らせてもいいですか?」という話しがあったので、「お願いします」としておきました。「少しでも家で課題をしてくれないと、登校日だけでは終わらない」という危機感が学校の先生にはあったからです。

すると、学校から帰ってくると「お父さんが見たいということで課題を持ってきたよ」と、本人から手渡されました。なるほど、「やる気になればできちゃう量じゃん」と思いましたが、そこは言わずに「これをやれば単位がもらえるってことだよね」とは言いました。

 

しばらくリビングの片隅に「積んどく」になっておりましたが、ある日突然、「これやっちゃおうかな」と我が子。

「新しいゲームの発売前に終わらしちゃおうと思ってさ」(我が子)

ということで、課題のプリントをやりだしました。内容的には簡単なので、2日かけてすべて終わらせました。

「やる気になればできるんだけどね」とは我が子談。ついつい「やる気だせばいいのに」と言ってしまいそうになりましたが、ぐっとこらえて、「素晴らしいじゃん!」と反応しておきました。

 

さらに、予定された登校日の前日に、朝いきなり起きてきて「今日、学校に行く」とのこと。「かなり行く気になっているので、今日行ってしまいたい。明日はどうするかまだ未定。その時にならないとわからないタイプなので。」と言うではありませんか。

まあ、せっかくやる気になっているならと、学校側も大丈夫ということなので、行かせました。

美術の課題をいくつかこなし、1つ宿題に持って帰ってきました。

まあ、さすがに明日は行かないかなと思っていたら、行きました。

ある程度の課題を終わらせたことで、安心したことや自信を持ったこと、「ちゃんとやったよ」と認めてもらいたいこと、などの気持ちも働いているのかなと思われます。

本人は「新しいゲームの発売前に終わらせたい。心置きなくゲームしたい!」と言っていますがね。

 

前回は、我が子に「課題をこなさないと単位はもらえない」ということを突きつけました。そこに我が子は応えることができたようです。

ちょっとではありますが、一段ステップアップしたのでしょうか。でも、ステップダウンすることもあると、心の片隅に置いておかないと...

課題を持ち帰った

週1回の登校を続けている我が子。

単位習得のために、夏休み中にも週1回の登校を課せられました。それで済んでいるのだから超大目にみていただいています。

にもかかわらず、登校予定日の前夜に「明日は行きたくない」と。

 

さすがに、それを「いいよ。パパが学校に言っといてあげるよ」としてしまっては良くない。すでに、家では元気になっているし、週1回ではあるが登校できている。しかも、何といっても義務教育ではないので、単位を取らなければ卒業できない、卒業できなければ専門学校には入学できない、専門学校を卒業していないようであればCGの仕事に就くことはできない。

 

このことを改めて「突きつける」必要があると感じました。ちょうど、先輩心理士に我が子の事で相談し、「そろそろ現実を突きつける必要があるでしょう」とアドバイスを受けていたので、今がその頃合いと見極めた。

 

そのことを改めて確認すると、「わかっている」「でも、人に言われるとやりたくなくなる」との返事。

その通りでしょう。分かっているのです、本人は。でも、向き合ってはいないのです。それを指摘されて愉快なわけはありません。

「言われるとやりたくなくなる、というのはよく分かる」「ならば、結果をださないとね。結果を出さないから言わるるんだよ。」と突きつけました。

泣くかなと思ったけど、泣かないで「ちょっと怒ったような」顔をしていました。

 

それくらいが良い。泣くようであれば、まだこの突きつけに耐えられる心の強さがない時だ。その時にはこんな突きつけをしてはいけない。心が弱っている時に、最も頼りにしたい保護者が突き放すような言動をとれば、子どもの心は引き裂かれてしまう。

そして、こうした突きつけをするときも、根本的にはあなたを大切にしている、最大の支援をしてあげる、ということも同時に示すことも重要です。

そもそも、「現実を突きつける」ことと「突き放す」ことは違います。現実を突きつけるけれども突き放しはしない。とても難しいですね。一朝一夕にはできません。相互の信頼があって成立することですが、今回も結構冷や汗をかきました。「大丈夫かな~」と探りながらの会話でした。

 

翌日、どうなることかと気になりましたが、気にしたところで本人がするしかないので、後は子どもにおまかせです。結局、登校しました。

正直ほっとしましたけどね。